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おかしい ?会長視点?
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俺は理事長に呼ばれて寮から出ようとしていた。
そこで見てはいけないものを目にした。
田崎に頭をなでてもらっている空夜の姿だ。
部屋に戻ろうとしようとした時、田崎と一瞬目が合ってしまった。
目が合ってしまった以上、会長として何か言わなければいけない。
今では焦りまくってこの時何を言ったのかも忘れてしまった。
「応援してよねぇー」
なんて言う空夜。
そんなの、したいけど出来ない。
俺は心から愛しているんだから…
でも…
や、やっと本当に好きな人…出来た、のか…
『ちょっと会長、来て下さい』
俺を無表情で見ながら言う田崎。
何故?どうして?
強引に手を引っ張られて寮の外へ出される。
その後、田崎は一旦空夜の元へ戻って何か話していた。
やっぱ、付き合ってる…のか?
そんな2人を見て泣きそうになっていると田崎が此方へ歩いてきた。
グッと涙を堪える。
『もう少し先に行きましょうか』
また手を引っ張られる。
さっきのように強引に引っ張るんではなく、手をとるように優しい手付きで…
そして何を言われるのかとドキドキしていると、
『アンタ、会計に惚れてるだろ』
「えっ」
時が止まったようにシンとした場所。
体がビクッとなったのが自分で分かった。
不意に言われたから仕方ないのもあるが、その言葉に驚いた。
何故分かった?
どの場面で…?
『なぁ、そうなんじゃないんすか?誰にも言わないから教えて下さいよ』
焦らすように言う田崎。
もういい、もう隠したってしょうがない。
「…そ、そうだ…俺は空夜を愛してるんだ…っ」
この気持ちは誰にも言ったことがない。
勿論、生徒会の皆にも。
自分だけの秘密だった。
空夜に恋心を抱いてもう1年は経つがまだ誰にもバレなかった。
それを転校してきたばかりの奴にバレただなんて…本当にコイツは何なんだ?
空夜が好きなのかと聞いてみたらそうではないと言う。
逆に味方だって言い出すし…
ならどうして頭をなでていたんだろうか…
というか付き合ってるんじゃなかったのか?
謎がありすぎて頭が痛い…
それから田崎から紙を貰った。
丁寧な字でメアドと電話番号が書いてある。
最後に田崎はこう言った。
『会長、応援してますから』
しかも笑顔付きで。
笑えたのか、っていう心情と
ドキッっていう感情。
寮へと戻って行く彼を見ながら呟いた。
「田崎、晴斗…か」
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