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ひなげし
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俺 どうなっちゃうんだろう…
何も分からない
何も思い出せない
お母ちゃんだという人が帰った後
何と無く 病室には居たくなくて
看護師さんが 良いよって言ってくれたから
屋上でボンヤリと 空を眺めていた
『…岩泉… 一 …』
さっきの男の子の顔が 頭から離れない
凄くショックを受けている様に見えた
当たり前だよね… 忘れられちゃったんだもん
お母ちゃん曰く かなり仲が良かったらしい
幼馴染みだって言ってた
また…会いに来てくれるかな…
そんな事を思いながら
フェンスに寄りかかっていると
ただならぬ気配を感じて 入口を睨んだ
全身の血液が沸騰する様な 妙な感覚に
眉間に皺が寄るのが分かった
現れた奴と目が合った瞬間
今日 誰にも感じなかった衝撃が俺を襲って
このショックで全部で思い出せたら良いのにって
意外と冷静に そんな事を考えていた
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