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《新たな場所へ》3
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「その他は自由?」
大事なことだからすかさず聞く…
「基本的にはね…」
「仕事とかの外出は?」
「そうだね…学校や仕事などは、生活に関わることだからね、優先していいよ…」
「じゃ…他の、誰かと付き合ったり…SEXしても?」
率直に聞いてみるアキラ。
「…まぁ、あまり好ましくないが、するとしても私に気付かれないようにすることだ…そういう相手がいるのかい?」
何気に聞くフミヒコ…
「……」
なぜか沈黙してしまうアキラ。
「いない方がおかしいというべきかな…」
クスっと笑ってワインを飲みほすフミヒコ…
「……」
「ワイン…まだあるからね、全部飲んでいいんだよ」
最初の一口のみでやめているアキラを見て促すフミヒコ…
「おいしくても…これ以上飲めないから…」
視線を落として断る…
「どうして?」
「…オレは、生まれつき、筋神経系に伝達異常のビョーキ持ってて…酒とか煙草とかあまり摂取できない身体で…だから、酒に付き合うこと出来ないし、オレといても面白くないよ…」
少し引いてくれるかな…と思い、病気のことを話す。
「そんなふうには見えないけれど…」
首を傾げるフミヒコ…
BUOSのVideoでは普通にハードな演技をしていたから…
「見た目は普通…だけど、」
そっと片手をかざす…
「ワインはアルコール度数が高いから…一口でもこんなふうに痺れて震えがくる」
その手は微かに震えていた…
「これは生理現象みたいなもので止めようと思っても止まらない、時間が過ぎるのを…待たなきゃ…」
自分の手を見つめそう呟く…
「そうか…君は、ずっと制限された生活をおくってきたんだね…」
フミヒコはアキラの手を取ると痺れたアキラの手を優しく撫でて、甲にキスを落とす…
「痛いかい?」
いたわるように聞く…
「少し…だからこれ以上は飲めない…麻痺とか起こるから…」
「…わかった、すまなかったね、今度は美味しい珈琲か何か用意しよう‥」
珈琲は大丈夫?と確認し、そう詫びてアキラの手を放す…
「別に…」
思ったより驚かないフミヒコに少し面喰らう。
「どうかしたかい?」
フミヒコは逆に聞いてくる…
「病気…持ってるっていっても、驚かないから…」
そう聞くアキラに…
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