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《偽りの代償》6
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あの日から…六日が過ぎた。
休みには会いに来て、ほぼ毎日連絡があったみずきは…あれから会いに来ない…電話もない。
別に…それを責める理由も、資格もないけれど…
「…むかつく」
一人苛々してしまう。
自分でも、何がこんなにイライラさせているのか分からない…
別れなきゃならないんだから…
バレること前提で、二重生活を続けていたはずで…
いつかはこうなることは分かっていた…
だから…
丁度よくて、もう終わりにするのが当たり前なハズなのに…
音信不通の…みずきのことが…
気になって、仕方ない…
フミヒコと会っている時も…
「サクヤ?何か悩みごとがあるのかい?」
行為の始めに聞くフミヒコ…
「ん?どうして…」
首を傾げるアキラ…
「…心、ここにあらずのようだよ?」
優しくアキラの服を脱がしながら囁く…
「…ううん、ただ…忘れてしまいたいことがあって…」
首を振るアキラ…
「忘れたいこと?」
アキラの素肌にキスしながら聞くフミヒコ…
「ううん、も、いいから…抱いて、何も考えられないくらい激しく…お願い…」
フミヒコに縋りながら…懇願する。
「珍しいね…悪くはないけれど…」
くすっと笑いながらも…
どこか切ない瞳で見つめる…
アキラの心を慰め熱く抱くフミヒコ…。
覆いつくせないその想いを感じながら…
そして…朝を迎える。
「では、仕事にいくからね…何かあればいつでも携帯に連絡くれればいいから…」
いつものように現金を与え、優しく語る…
「うん…大丈夫」
フミヒコの言葉をぼうっとしながら聞く…
「また、愉しみにしているよ‥」
「ありがと…」
アキラの言葉に、こちらこそ…とキスを交わし…
フミヒコは帰っていく…
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