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《プライド》7
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「アキラ…」
「…ホント、この年になると…オレの身体、いつまでちゃんと生活できるか…分からないから、お前に悪くなってくオレを見せたくないし…」
病気の進行は止めたくても止められない…
「なぜ?俺はアキラを支えていきたい…アキラが俺のことを嫌いじゃないなら、一緒にいさせて欲しい…俺を信じて欲しい…」
しかし、みずきの心はかたい…
アキラの傍で支えていきたいから…
「…信じたい、オレだって…でも、ダメなんだ、お前も…いずれはオレを置いて行ってしまう」
「アキラ、俺は…」
「分かるんだよっ今は、そう言ってくれるけど…想いは変わるんだ、オレとじゃ…幸せになれないよ、絶対に…」
「幸せだよ…アキラと同じ時を過ごせる…それだけで…もし、俺が幸せじゃないと感じる時は…アキラが傍にいない時だ…」
「…お前は、もうダメだよ…傍にいてほしくない、与えられるだけなんて嫌なんだ…お前に何もしてやれなくなる…オレの傍にいたら、お前に負担ばかりかかって迷惑かけて…そんな風になりたくない…」
今だって…満足にセックスの相手もできなくなってきているのに…
そう、一気に話すアキラ…
続けてぽつりと…
「…一人の方が、強くいれるんだ…オレは…」
となりに誰かいたら…どうしても力を借りたくなるから、ひとりがいい…
「プライド…」
ぽそっと呟くみずき…
「え…?」
「アキラの、プライド…つらくても甘えない…その強さ、俺は尊敬して憧れた…ずっと逃げてた自分に一番足りないもの…アキラは気付かせてくれた…助けられた、今も…『あたえられるだけ』じゃない、アキラの生きる姿は、俺にまっすぐ生きる力を与えてくれるんだ…これからも、ありのままのアキラを見ていたい…見せてほしい…」
みずきはアキラの身体を優しく包み込みながら囁く…
「……」
みずき…。
「好きだから…本当に愛しているから…アキラ…」
何度も伝えた…心からの言葉…
「……っ」
オレだって…好きだよ。
囁かれる言葉…名前…
熱い気持ちに…
ぎゅっと胸がしめつけられる思いのアキラ…
こんな、どうしようもない自分に…
それでもまだ優しくて…
まっすぐ必要としてくれて…
「……」
一体、オレはみずきに…何を返してやれるんだろう…
(傍にいたい…)
みずきの願い…だけど…
「…アキラ?」
アキラはみずきから離れようとする。
「…みずきは…何が、望み?」
アキラは瞳を重ね…確認するように呟く…
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