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《プライド》13
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「…ホント…バカ過ぎ…」
ポツリと零れる言葉…
一途にオレのことだけ…
考えてて…想ってて、救いようがない…
「バカでいいんだ…アキラの笑顔を一番近くで見ていられれば…それに、アキラを退屈させないなら…」
そっと囁くみずき…
「ただ、ずっと一緒に暮らすってわけじゃないからな…」
これだけははっきり言っとかないと…と言葉を続けるアキラ。
「えっ…」
「オレが…体調悪くなったら入院することだってあると思うし…ずっと一緒にって訳にはいかない…、みずきが馬鹿なことしないように、お前の常識を叩き直す期間だと思ってるから…」
フミヒコとのこともどうなるか分からないし…
みずきの気持ちに流されないように、わざと突き放すように言うアキラ…
「……あぁ、わかってる、身体は大切にしてほしいから」
頷くみずき…
どんな理由であろうと、再び一緒に生活ができる、その喜びの方が上なみずき…
けれど…、少し身体を離し瞳をあわせ頼むみずき…
「ただ…俺に黙って出ていってしまうのは勘弁してほしい…それだけは、約束してくれ、安心して仕事も出来ないから…」
それから先の…一緒に暮らしている時、アキラを一人待たせている時間に…アキラがいなくなるかもしれないという不安…
それを抱えたまま暮らしていくのは…
「……だけど、みずき…オレが出ていくっていったら反対するだろ…言えないんだよ」
「…病院なら仕方ないけれど、他の理由は無くなったから出ていく必要はないだろ?」
もうタツたちは来ないのだから…
「…根本的な事が…」
ぽそっと言葉にするアキラ。
「根本的なこと?それは?教えてくれ…」
アキラが自分を恋人として認められない理由…?
知りたい…。
少しの沈黙の後、アキラは不意にうつむいて言葉を出す…
「……オレとじゃ、絶対幸せになれない、一緒に住んでたら…この先絶対…みずきは苦労するし傷つく…」
固定された暗示をかけられているように繰り返すアキラ。
「…そんなことはない…」
はっきり否定するみずきだが…
「お前のコト…嫌いじゃないから…それがつらいんだ…」
これ以上…迷惑をかけたくない…
「…アキラ、」
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