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《プライド》14
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「長い時を…お前に迷惑かけず、一緒に生活する自信が、オレには…、自信がない…」
溜めて伝えるアキラ。
「……」
誰よりも…プライドが高いアキラ。
その唇から零れた、『自信がない』という言葉の重さにどきっとするみずき…
同時に、そんなアキラのうつむいた姿が愛しくて再び優しく抱き寄せてしまう。
「アキラ…俺はアキラを迷惑だなんて思ったことは一度もない…これからも、ずっと同じ気持ちだから…」
囁いて…片手でアキラの頭を寄せるみずき。
「…オレが、嫌なんだ」
いつもみずきに偉そうに叱ったり、からかったり…
誇れるものが何もないのに…
自分がどれだけ偉い人間なんだ…と自問してしまう。
みずきはいつでも真面目に働いていて…オレは…?
そんなオレの言葉に惑わされるみずきが可哀相だ…
「どうして…?何が嫌なんだ?」
「……何もせず…甘えてばかりじゃ、駄目になる…」
うつむいたまま首を振り言うアキラ。
「甘えている?どこが?アキラは全然甘えていないと思う…俺から言えば、もっと甘えて欲しいくらいだ」
みずきは首を傾げるが…
「違う…働いてもないし、年下のくせに…偉そうなことばかり言って…そんな自分が嫌になるんだ」
「…そんなこと、気にしなくていい、アキラのそういう部分も含めて好きだから…アキラは間違ったことは言わないし、本当に俺は馬鹿だと思うから…アキラに教えてもらいたい…」
みずきの言葉を聞いても…アキラは、やはり首を横に振る…
説得するために必死で言葉を繋げる…
「…俺は、アキラがそこにいてくれさえすれば働いてなくてもいいんだ、けれど、アキラがそれで納得できないなら…」
そう、みずきは考えるように囁く…
「ちょうど、夜間のコンビニバイトが一人辞めて…人が足りないんだ…よかったら、働いてみないか?」
優しく誘う。
「え…?」
思わぬ言葉に驚くアキラ。
「4時間…体力的にどうか、アキラにしか分からないから、強制は出来ない…けど、一緒に働けるならフォローは出来るし、そこの店長とは付き合い長いし気さくで優しいから…大丈夫だと思う」
過保護すぎだと言われてもやはり、アキラには自分が知らない場所で働くより…同じ場所で働いて欲しいと思ってしまう。
「コンビニ…」
アキラは、ぽつりと呟く…
「駄目か…?」
「…ううん、駄目とかじゃないけど…でもオレがそこで働くとしたら…あの店長に、オレが男だってばれるだろ…」
少し考えるように首を傾げる。
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