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《交渉》19
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「…頼りない俺だから、アキラに色々と心配事をかけてしまうけれど、…今のように、アキラがいてくれたら…俺は何度でも立ち直れる」
みずきは、少し屈みアキラと視線を合わせて…しっかり心に語りかける。
「だから…俺なりに、アキラを支えて…アキラの気持ちを受け止めていけるように、努力するから…一緒に住もう…」
二つ目の条件は約束できないけれど…
そう、純粋に微笑むみずきの視線を見て…すぐに言葉が返せなくなるアキラ…
「……あまり真剣にならないで欲しい…オレはまた、みずきを裏切るかもしれないだろ…」
可愛い唇から零れる…試すような言葉…
「…裏切らないよ…アキラは裏切らない、信じているから…」
まっすぐ…アキラを見て頷く…
「…みずき、」
今までの自分のおこないを見て言える言葉じゃないだろ…と悲しくなるアキラだが…
「…よほどのことがないかぎり裏切ったりしないはず…けれど、そのよほどのことが起こりそうな時や起こったら、必ず話して欲しい、一人で考えずに…抱え込まずに…ちゃんと、落ち着いて聞くから…アキラ」
起こってほしくないが、思わぬ災難は、起こるかもしれない…
でもそれはアキラが望んでやる訳じゃないことを…ちゃんと分かっている。
そう伝えたかった…
「……みずき、」
そっと、優しくアキラの唇を奪うみずき、柔らかく時が過ぎ…
触れているだけで高鳴る気持ちを抑えつつ、そっと唇を離す…
「…深く考えずに、いつものアキラで…」
そして囁く…
「…みずき、」
「傍に居て…馬鹿、馬鹿って、俺を叱ってくれ…な、アキラ」
微笑みながら話すみずき…
「……、ふ、なんかその言い方は…マゾっぽい…」
少し無言になっていたけれど、みずきの言葉になごんで軽く吹出し笑いをしてしまうアキラ。
「そ、そうか?」
アキラが笑ってくれただけで、嬉しくて身体中が温かくなる。
「ふ、マゾみずき、…また、よろしくな…」
軽くからかって、含んだようにみずきに伝え、みずきの背にすがりキスをする…
「……!」
突然のアキラからのキスに驚いてしまうみずきだったがしっかり受けとめる…。
みずきの熱を感じながら、しかし何度聞いても…
自分がみずきに好かれる理由が分からなくて…
キスの最中も、やはりアキラの心の中は…
一時の感情に流されるな…と強く警告し続けているのだった…。
【交渉】終。
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章完結しました!ここまで読んでくださってありがとうございます(*^^*)更新乱れてすみませんm(__)m
お次はみずきとアキラの新生活!久々にヨシたちも登場します♪良かったら次章もお付き合いくださいね!
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