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《旅行2日目》12
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「性格にもよるんだろーけどな、」
うーん、と首を傾げているアキラ。
「…鈴鹿さんの事、大事にしないといけないよ、アキ兄…」
そっとコウジはさとすが…
「わかってるって、でも、どう大事にするかってのが問題なんだよなー、みずき」
くすっと笑って、またみずきを見て尋ねるように言葉を出す…
「えっ…」
いきなり聞かれて、みずきは何のコトだろうと、詰まるが…
「お前の将来(さき)を大事にするか、意思(きもち)を大事にするか…ムズカシイよな、」
みずきの思い…いずれは変わっていくはずだから…
「俺は…意思が大事だと思う…」
みずきはアキラが言いたいことがわかったけれど、あえてそう答える。
「オレは、将来が大事だと思う…オマエはオレとは違うから…」
アキラもまっすぐ答える。
「アキ兄…」
そんなアキラとみずきを見てコウジは胸が痛んで呼んでしまう。
「ほらな、オレらって意見あわないだろ」
アキラはコウジに微笑ってみせる。
「アキ兄…」
なんだか納得できなくて…表情を曇らせるコウジを見てアキラは…
「コウジなら…どう思う?」
質問を投げてみる。
「それは、キモチが大事だよ!」
みずきを弁護するように…すぐ、答えるコウジ。
それを見て、アキラは静かにもう一度問う…
「じゃ…コウジがオレの立場だったら…最期まで大切なヤツを付き合わせたい?」
病のある身体で…と言う意味で、少し真剣な瞳を向け聞くアキラ…
「…アキ兄」
そんなアキラの瞳にドキッとして…答えに詰まってしまう。
「な、即答、出来ないだろ…?そういうコト…」
またアキラは微笑っている。
「…アキラ、」
アキラのそんな様子が切なくて、名前を呼んでしまうみずき。
「よし、決めた…けんじさんへコレにしよ、買ってくるから」
不意に綺麗なデザインの写真立を持って言うアキラ。
「え、あぁ…」
頷くみずきを置いてレジへと姿を消すアキラ。
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