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愛のデート券 09
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「あー…頭がクラクラする。」
「大丈夫ですか??」
床に軽く布団を敷いて。
扇風機の風量を最大にして。
篠原がうちわでバタバタと扇ぎながら俺の隣に座って。
そして、そんな俺は、横になってうなされていた。
「先輩が風呂の中でシたいなんて言うからのぼせるんですよ。」
「っ!!」
「もう変なこと考えたら、また体熱くなっちゃいますよ。」
「おまえがそういうこと言うからだろ!!」
「だって、事実ですし。」
「わ、わかってるよ。でも、おまえだって、風呂であんなことするから…。それに、負担かからないとか言いながら、思いっきり負担かかってるし。」
さっき、お風呂でシたあと。
俺は倒れて。
篠原に介抱されて。
今、なんとか意識が戻ってきたところだ。
「あれは、俺も悪いと思ってますよ。全然歯止めきかなかったですし…。」
「篠原…」
「ま、とにかく、意識戻ったんなら、これ飲んでください。」
そう言って、床にトンッと置いたのは、冷たい水。
「あぁ、うん。」
俺も軽く返事をして、ちょうど喉も渇いていたので、水を飲もうと体を起こした。
が、手足…いや、体全体に力が入らなくて、起き上がることが出来ない。
「起き上がれませんか…??」
篠原に手伝ってもらいながらやっても、なかなか起き上がれなくて。
「無理。」
その一言だけボソッと呟いた。
「はぁ…。この手はあんまり使いたくなかったんですけどね。」
「え、何??」
「先輩のためですから。少し我慢してくださいね。」
「え、な、なんだよッ!!」
すると、篠原は俺の頭を膝に乗せて、膝枕をした。
そして、置いていたペットボトルを開けて、飲んでいく。
「おい、何おまえが飲んでんだよ!!俺が飲みたいんだけど!!」
そう言うと、唇に手が触れて。
少し、口を開けさせて。
ゆっくりと顔が近づいてくると、唇が重なった。
「っ!?」
そして、さっき口に含んでいた水が冷たさを残したまま、俺の口に流れ込んでくる。
俺は、顔を真っ赤にさせながらも、こぼさないように全ての水を飲み干した。
飲んだのを確認すると、またゆっくりと。
唇が離れた。
「あー、ほら。我慢してくださいって言ったじゃないですか。また体が熱くなってますよ。」
そう言って、またバタバタとうちわで仰ぎ始める篠原。
「おま、何してんだよ!!」
「何って…水を飲ませただけですよ。」
「おいしかったですか??」と、優しい笑みを浮かべながら付け加えた。
でも、俺には悪魔の微笑みにしか見えなかった。
「水飲みたいなら、またしてあげますけど…ほしい??先輩。」
顔をグンッと近づけて。
甘く囁かれる。
その仕草でさえ、体が火照ってしまう。
「……しい。」
「え??」
「水…ほしい。」
顔を見て言うのが恥ずかしくて。
視線を逸らしてそう言うと、「わかりました。」と言う優しい声が聞こえた。
そして、またさっきみたいに水を口に含んで。
顔を逸らしている俺の顎を掴んで、顔を合わせる。
同時にゆっくりと目を閉じて。
唇が重なった。
水を飲み終わったあとも、夢中で唇を重ね合い…
お互い離すことはなかった。
そして、唇が離れると、ふっと笑って。
「また、体火照りますよ??」
優しく囁いた。
「もうとっくに火照ってるよ。」
「じゃあ…もうちょっとだけ。充電させてください。」
篠原の言葉に顔を真っ赤にしながらもコクッと頷いて。
また唇を重ねた。
篠原は、俺不足とか言ってたけど。
俺も篠原不足で。
充電を望んでいたのかもしれない。
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