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愛のデート券 13
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何を言い出すかと思ったら、ものすごいことを言われた。
「それに、俺以外にも会長のことが好きで、どうしようもなく好きで…苦しんでいる人がたくさんいるんです!!」
「えっと…」
「その苦しみを…俺たちはどうすればいいんですか!?」
「えー…」
どうしろって…
知らねーよ、そんなの…
「会長は、そんな俺たちを見捨てるんですか!?」
「いや、だから、」
何か言わなくては。
そう思って、言葉を続けようとしたが、どこか指差している孝太が目に入った。
指差している方向は、全校生徒のほうで。
ものすっごく嫌な予感がする。
俺は、恐る恐る全校生徒のほうを見ると…
「なっ!?」
みんな、涙目になりながら、「会長…」とか「夕貴先輩…」とか「夕貴…」だとか。
か細い声で言っていた。
「会長、俺たちにチャンスを…」
「一生の思い出にしますから…お願いします!!」
何人かの生徒がそう言うと、他の生徒も「お願いします!!」と口々に言った。
「~っ!!」
どうしろって言うんだよ、本当に!!
でも、生徒たちの「お願いします!!」と言う言葉は収まらなくて…
「わ、わかったよ!!デートでもなんでもやってやるよ!!」
ついこんなことを口走ってしまった。
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