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愛のデート券 17
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ちょうど俺がコートに視線を戻すと、試合は始まったばかりだった。
えーっと、ここの試合は…
1年C組と1年E組かー…って1年E組!?
俺は、試合を観ている生徒たちをかき分けて、試合が見える一番前まで来た。
すると、そこには9番のゼッケンを着ている篠原が試合をしていた。
「おい、夕貴。どうした…って。あぁ、彼氏くんの試合を応援に…ですか??」
「う、うるせーなッ!!」
孝太がニヤニヤしながら俺を茶化すと、孝太もすぐに試合に目を向けた。
「へぇ、健も出てるんだな。」
そう言われて、周りを見ると、確かに5番のゼッケンを着た武藤の姿があった。
「みたいだな…って、あれ??」
「ん??なんだ??」
「おまえらっていつからそんなに仲良くなったんだ??」
「え??」
「だって、孝太…さっき健って。」
「た、健は健だろ!!」
「いや、そうだけど…」
仲良くなかったら、下の名前で呼ばない気がするんだけど…
パチンッ
「いった!!」
痛みが走ったおでこをおさえる。
おそらくデコピンをされたんだろう。
地味に痛い…
「おまえはいいから、篠原だけ見てろ、ばーか。」
「ばーかって…。」
なんだよ、それ。
まだ痛むおでこをおさえながら孝太を見ると、ほんのりと頬が赤くなっている気がした。
でも、これ以上何か言うと、また何かされそうな気がして…
俺はそのことには触れずに、また試合に視線を戻した。
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