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夏休み-水沢家- 06
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驚いて、バッと声のしたほうを振り返る。
すると、そこには地元の友達がいた。
「あ、もしかして柊!?柊もいるの!?」
「はい、ご無沙汰してます。」
すごくテンションの高い正義(まさよし)通称マサが篠原とすごく親しげに話している。
「ま、マサって…篠原のこと知ってるのか??」
「は??何言ってんだよ。ここにいるみーんな知ってるぞ!!」
「え…??」
な、なんで…??
どうして…??
俺は知らなかったのに…
つーか、俺は覚えてなかったんだっけ…
「ま、おまえが柊のこと覚えてないのはあたりまえか。」
「え??」
腕を組みながら話す伊織(いおり)。
「だよねー。」
相変わらずのギャルスタイルの愛美(まなみ)も自分の髪を手でクルクルしながら言った。
「どういうこと??」
「えー、だってー、」
「ちょ、先輩たち!!あのことは言わないって約束でしょ!?」
「いいじゃん、いいじゃん!!減るもんでもないんだし!!」
「~っ!!わ、わかりましたよ!!」
篠原が珍しく顔を真っ赤にしながら慌てている。
そんなに知られたくないことなんだろうか…??
「あのな、夕貴。こいつさ、ずーっとおまえのこと見てたの。」
「…へ??」
「なーんか、影からすっげー見ててさ。」
「そうそう!!それで、あたしたちで呼び出して、話聞いたの。」
「そしたらさー、すっげー顔真っ赤にして、『俺、夕貴先輩が好きなんです。』だって!!」
「あれはかわいかったよなー。」
「確かに!!」
「~っ!!もう、恥ずかしいからやめてくださいよ!!」
あたふたする篠原にちょっかいを出す3人。
確かに初めて出会ったときもそんな感じのことを言っていたような…
中学のときから知ってるみたいな…
でも、そんなことがあってたなんて…
全然知らなかったな…
「それで、あれから俺らで協力して、おまえと柊をお近づきにしてやったんだよ!!」
「ま、でも、夕貴の鈍感な性格で、そこまでお近づきにはなれなかったけどな。」
「悪かったな、鈍感で。」
「はははっ!!夕貴の鈍感さにはいつも笑わされたなー。」と笑いながら、マサは俺の肩をバシバシと叩いてくる。
地味に痛い。
「でもさー、こうして一緒に帰ってきたってことは…もうそんな仲なの!?」
「「え??」」
「おっ!!そうなのか??夕貴、柊!!」
「えーっと…」
これはなんて言えばいいんだろう…
友達です??
仲のいい先輩後輩です??
いや、そんなこと言ったら、完璧隣のこいつはキレる。
どうしよう…
「そ、その…」
「付き合ってるわよ、その2人。」
「え??」
返答に困っていると、マサたちの後ろから聞き慣れた声が聞こえる。
すると、ひょこっと。
マサの背中から理沙が顔を出した。
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