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夏休み-水沢家- 07
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「り、理沙!!」
「おー、理沙!!何やってたんだよ!!15分も遅刻だぞ!?」
「親に手伝い頼まされてたの。で、今日は仲良くおデートですか??そこのお二人さん。」
相変わらず強気な理沙。
ホント、全然変わってない。
「おデートって…もしかして、おまえら付き合ってんの!?」
「だから、さっきあたしがそう言ったでしょ!!」
「えー!!よかったね、柊!!おめでとう!!」
「おいおい!!どうやってあの夕貴を落としたんだよ。」
マサ、伊織、愛美は篠原に質問責めをしている。
篠原、お気の毒に…
あれは当分離してもらえそうにないな。
「久しぶりね、夕貴。」
篠原たちを見ながら、おかしくなって笑っていると、後ろからは落ち着いた声。
振り返るとそこには、少し髪が伸びて大人っぽくなった理沙がいた。
「久しぶり。元気だった??」
「おかげさまで。そっちはどう??」
「え??」
「篠原と。順調??」
「っ…」
その言葉に喉が詰まる。
これは、果たして順調と言えるのだろうか…??
周りから見れば、すごく順調に見えるかもしれない。
だけど、俺の心の中を。
心の奥を見ると、順調とは言えないかもしれない。
嫉妬と欲、弱さにまみれた心を。
「ど、だろう…。俺もよくわかんないや…。」
「何それ。どういうこと??」
俯きながら。
なるべく顔が見えないようにして言ったのに。
胸あたりの服をぎゅっと掴まれて。
理沙と目が合った。
「どういうことって…。そのままの意味だけど…。」
「てことは…上手くいってないってこと!?」
「あんのクソガキー!!」と言いながら。
俺たちの隣で4人で話している篠原に殴りかかろうとする理沙。
「ちょ、落ち着いて!!そういうことじゃないから!!」
「え??」
なんとか、理沙を落ち着かせることが出来て。
はぁ…とため息をつき、意を決して話し始めた。
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