アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
夏休み-水沢家- 17
-
「んっ…」
「おーい!!ご飯、出来、た…」
「「え…」」
ドアがバーンッと。
勢いよく開いて。
唇を離して、ドアのほうに2人一緒に視線を向ける。
すると、そこには初めて見た俺たちの生々しい光景に固まった兄がいた。
「に、兄ちゃん!?」
そして、固まっていた顔はすぐに鬼の形相に変わっていって…
「おい、こらぁ!!俺の弟に何変なことしてんだよッ!!!つーか、なんでまだ抱き合ったままなんだよッ!!さっさと離れろッ!!」
兄ちゃんの罵声が部屋中に響き渡る。
正直うるさい…
「もう、兄ちゃん黙っててよ。」
「何言ってんだよ、夕貴!!いいか??こいつに騙されるなよ!?こいつはな、」
「はいはい。わかったから。」
俺は篠原から体を離して。
「ご飯出来てるみたいだから。行こっか。」と。
手を差しのべる。
そして、篠原はその手をとって。
「うん。」と言って、俺が引っ張ると同時に立ち上がった。
「な、なんなんだよ、そのいかにも仲良しですーって感じは!!!俺にもそんなことやったことないのに!!」
「だって、見ての通り仲良しですから。」
「おまえに聞いてるんじゃなーい!!つーか、おまえとは口も聞きたくないッ!!!」
「兄ちゃん!!」
ホント、困った兄だ。
すると、なかなか降りてこないので心配したのか、下から、「夕貴、柊くん!!大丈夫??」と。
母さんの心配そうな声が聞こえた。
「これ以上待たせるのも悪いので、行きましょうか。」
「そうやって、さりげない優しさで点数稼ぐなッー!!!」
「はいはい。もうわかったから。」
俺は兄ちゃんを無視して。
篠原と一緒にリビングに向かった。
兄ちゃんもその後ろからしょんぼりしながら降りてきた。
それからは、家族仲良くご飯食べて。
順番にお風呂入って。
リビングでテレビ観ながら、学校の話とか他愛もない話をして。
眠くなってきたということで、篠原は俺の部屋で布団を敷いて寝ることになった、んだけど…
「なんで兄ちゃんがここにいるの…??」
「たまには一緒に寝ようかなって。」
「あの…」
「べ、別におまえらの邪魔をしにきたわけじゃないからな!!!」
「「……」」
兄ちゃんが、俺たちの仲を引き裂こうと邪魔しにきたということは言うまでもない。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
67 / 117