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夏休み-水族館- 03
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「ごめんねー。急に話しかけちゃって。」
「い、いえ。大丈夫です。」
「「「かわいいー!!」」」
「え…??」
なんか…
すごく嫌な予感がする。
ていうか、嫌な予感しかしない…
「ねえ、もしかして、2人で来てるの??」
「は、はい。そうですけど…。」
「あたしたちもね、3人で来てるの!!」
「あ、そうなんですか…。」
そんなの、見ればわかるって。
つーか、やっぱあっち系…だよな??
「あ、あの…」
「もしよかったら、あたしたちと遊ばない??」
やっぱり…
俺の予感は的中。
逆ナン。
いわゆる、逆ナンパだ。
「え、えっと…」
「ていうかー、何これ!!なんで手にストール巻いてんの??かわいすぎるー!!」
耳に響く高い声。
頭が痛くなる甘ったるい声。
せっかくのデートなのに…
「先輩、行きますよ。」
「え…??」
ストールの下で繋がれている手を引っ張り上げられて。
ベンチから立ち上がる。
そして、引っ張られるがままに歩き出した。
でも、女子たちもこんな簡単に引き下がるわけがない。
「ちょっと待ってよー!!」と言いながら。
追いかけてくる。
でも、篠原はそれを無視して。
どんどん歩いて行く。
「ねぇ、待ってってば!!!」
「うわっ!!」
俺は繋いでいないほうの手を掴まれて。
足を止めた。
「いいじゃん、ちょっとくらい!!ね??」
甘ったるい香水の香りが鼻につく。
なんか、気持ち悪くなってきたかも…
「すみません。俺たち、2人で遊びたいので。」
「いいじゃーん!!それに、君だって楽しいことしたいでしょ??」
1人の女が篠原に近づいてきて。
胸を篠原に突きつける。
谷間も見えて、すごくえろい…
「いえ。俺はしたくありません。」
「なっ!!」
「それに、少しは察してくださいよ。」
「うわっ!!」
次は反対の篠原と繋いでいる手が引っ張られて。
俺は篠原の胸によろけて、体を預けてしまった。
そして、片方の開いている手で俺を抱き寄せて。
「俺、今この人とデート中なんですよ。」
「「「…え??」」」
「だから、邪魔しないでほしいんですけど。」
篠原の発言に、女子3人は膠着状態。
「それじゃ。」
篠原はそう一言だけ告げて。
ストールの下で繋がれている手をさらにぎゅっと握って、引っ張って。
その場を後にした。
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