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夏休み-水族館- 08
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「篠原はさ、永遠って信じる??」
「え??」
「信じる??」
真剣な目で見ると、篠原はふっと笑った。
「それ、昔の彼女に言われたことあるんだよね。」
「え??」
「柊はあたしとの永遠の愛信じる??って。」
「っ…」
「俺さ、何言ってんの、こいつって思ってた。だってありえないじゃん、永遠なんて。もしかしたら、昨日出会った人に恋するかもしれないし。向こうだって。いつ他の誰かを好きになるかなんてわからない。」
「……」
「だから、そのとき、俺は信じないって答えたんだ。」
「そっか…」
篠原の言葉に顔が見れなくて俯く。
俺は何を期待してたんだろう…
だって、俺だって信じてない。
永遠なんて…
そして、俺と篠原も。
いつかは別れがくる、絶対に…
でも、俺は…
「でも、先輩は違った。」
「え??」
俯いていた顔を上げて。
篠原と視線を絡める。
そして、ふっと優しく微笑んで。
するりと俺の頬に触れた。
「言ったでしょ。先輩と出会ったとき、運命だと思ったって。」
「篠原…」
「俺は、先輩以上に好きになる人なんていない。」
「っ…」
「だから、俺は信じるよ。先輩との永遠の愛を。」
「っ…」
「先輩は??」
「え??」
「永遠の愛、信じる??」
「俺は…」
「うん。」
「俺は永遠なんて信じない。でも…篠原とだったら、信じたいって思った。」
「先輩…」
「だって、俺も…篠原以上に好きになる人なんていないから。」
「っ…」
「だから、誓うよ。篠原との永遠の愛。」
俺の頬にある温かな篠原の手に自分の手を添えて。
俺の頬から離して。
両手をぎゅっと力強く掴んで。
すると、篠原もぎゅっと握り返してくれて。
「俺も誓うよ。」
「え??」
「先輩との永遠の愛。」
お互いに額をコツンとくっつけて。
永遠の愛を確かめながら…
永遠の愛を感じながら…
2人で微笑んだ。
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