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夏休み-海- 04
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篠原を呼ぶ声が聞こえて。
声がしたほうに視線を向けると、そこには俺の知らない人たちがいた。
「やっぱり柊か!!」
「おー、おまえらか!!久しぶりだな!!」
「なんだよ、帰ってきたんなら電話くらいしろよ!!」
篠原の周りに集まってきて、みんな口々に言葉を掛け合う。
「あの、篠原…」
「ん??」
名前を呼びながら、篠原の腕を軽く引っ張る。
すると、顔をこちらに向けて微笑んだ。
「この人たちって…」
「あぁ、こいつらは小学校から中学校まで一緒だった地元の友達です。」
「そうなんだ。」
地元の友達だ、と。
篠原はそう紹介してくれた。
俺はなぜだか、その言葉にほっと胸を撫で下ろした。
というか…この人たちチャラすぎるんだけど。
まぁ、俺も荒れてたときあったから、人のこと言えないんだけど…
「なぁ、柊。ずっと気になってたんだけど、そこのめっちゃきれいなイケメンくんは柊の高校の友達??」
そう言いながら、俺のほうを見る篠原の友達。
おそらく、この人たちは俺のこと知らないんだろう。
ま、有名だったって言ってもみんな知ってるわけじゃないか。
そう思って、口を開こうとすると、
「でもさ、どっかで見たことない??」
「それ、俺も思ってた!!」
そう言った途端、みんなの視線が俺のほうに向いて。
まじまじと顔を見られる。
「えーっと…」
どうしよう…
頭の中で交差する言葉。
やっぱ、名乗ったほうがいいよな…??
そう思って、再び口を開こうとしたが…
「えっと、この人は、」
先に篠原が口を開いたので、再び俺は口を閉じた。
すると…
「夕貴先輩でしょ??あのきれいな顔でケンカが強くて有名だった水沢夕貴先輩。」
誰かが篠原の言葉を遮ってそう答えた。
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