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夏休み-海- 05
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誰だ…??
そう思っていると、後ろからみんなをかき分けて1人の男の人が前に出てきた。
「薫(かおる)…」
「久しぶり、柊。」
おそらく、篠原の友達だろう。
でも、何かがおかしい。
雰囲気というか何というか…
胸がザワザワして、この2人を見ると落ち着かない。
「で、夕貴先輩ですよね??」
俺のほうを向いて、ニッコリ笑顔で聞いてくる。
なんか、嫌だな…
この目、この話し方。
違和感があって…
すごく嫌だ。
「あれ??違いました??」
「いや、そうだけど…」
「やっぱり!!そうだと思いましたよ!!」
あぁ…
早くこの場から離れたい。
でも、そんな俺の願いは叶わず…
「え!?夕貴先輩ってあの夕貴先輩!?」
「まじっすか!?俺、すっげー尊敬してたんすよ!!」
「うわー、本物だ!!でも、なんだか雰囲気変わりましたね!!」
「でも、やっぱり雰囲気変わってもかっこいいっすね!!」
あっという間に篠原の友達に囲まれてしまって。
身動きがとれない。
「あ、あの、」
「先輩って、青葉学園に通ってるって本当ですか!?」
「え、あ、うん。そうだけど…」
「すっげー!!で、柊とはどうやって仲良くなったんすか!?」
「どうやってって…」
さすがに無理矢理されそうになりましたとは言えず、オロオロしていると、グイッと腕を引っ張られて。
篠原の胸に体を預けた。
「そんなふうにすると、先輩困るだろ。ちょっとくらい考えろよ。」
「あー、そうだな!!すみません、夕貴先輩。」
「い、いや…」
「よし、じゃあ、柊に質問責めしてやる!!」
「は!?勘弁しろよ…」
「いやー、だって気になんじゃん!?あの夕貴先輩とどう仲良くなったのか!!」
こうして、助けてくれたのはいいものの…
次は篠原が質問責めにあっていた。
そのうちに輪の中から逃げて。
輪の中心で質問責めにあっている篠原を見て、そういえば、帰ってきたときもマサたちに質問責めされてたなー、なんて呑気に思い出して。
おかしくなって笑みがこぼれた。
「そんなに好きですか、柊のこと。」
そんなとき、隣から声が聞こえて。
いつの間にか、俺の隣に薫くんが来ていた。
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