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《21》
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那由汰はこちらを見て怒るでもなく悲しそうにする様子もなく、恋人が犯されているというのにただ笑っていた。
そして悠真も那由汰の姿を目に映した途端、不敵そうな笑みを浮かべた。
「うわ~お。
予想通り楽しそうなことヤってたみたいですね」
「ああ、お前が遅く来てくれたから結構楽しめたぜ」
2人が笑顔で話すのを見て俺は、冷や汗を垂らしながら困惑していた。
ど、どどど、どうしよう!
那由汰に見られた。
これヤバいよな…。
なんで那由汰笑ってんだよ?
もしかして、笑ってるけど心の底ではめちゃくちゃ怒ってたり?
あーどーしよー。
これって、浮気になるのか?
いやいや、悠真が無理やりヤってきたことだし、浮気じゃないはず…
いや、でも…
困惑しすぎて頭痛までしてきた。
キリキリと痛む頭を抱えていると、不意に肩を優しく叩かれた。
そっと顔を上げると那由汰の顔が目の前にあったが、その顔は眉を下げて、だけど口角を上げてこっちを見つめていた。
その顔が何とも言えない恐ろしいオーラを醸し出しているように見えて、ますます俺を困惑させた。
「あ……えと…
な、那由汰…これはその……」
目を泳がせて弁解の言葉を探す俺に那由汰は、優しく笑いかけた。
「湊、取りあえず服ちゃんと着ようかぁ」
「えっ? あ…うん……」
柔らかい口調でそう言われて、拍子抜けしてしまう。
もっと予期出来ないことを言われるのかと思っていたのに。
言われた通り戸惑いながら乱れた服を整えようとすると、真剣な目をした悠真がそれを阻止してきた。
「んだよ?
――――うわっ!」
ボタンをとめようと動かした腕を掴まれ、悠真の方へと引き寄せられた。
素早い動きで抵抗する暇もなく、悠真に唇を塞がれてしまった。
「――――っ!」
突然の事で一瞬思考が停止したが、すぐ我に返り慌てて悠真を突き飛ばした。
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