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109.✧可能性と束縛
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✧✧✧✧
「……っ!あ、……くっ……ふ、ぁ……」
俺に動いてみて、と言われて旭は腰を揺らし始めた。
腰を揺らすと快感が強いらしく、旭は目をぎゅっとつぶって吐息を零している。そして俺の表情を確認するかのように薄く目を開いてふわりと微笑む。
…………すごい絶景だな……。
一生懸命になって動く旭を間近で見上げながら俺は呑気にそう思った。
まだ完全に記憶が戻っていないせいか、今の旭はどこかふわふわとしていて、触れたらすぐに消えてしまいそうな危うさと儚さがあった。
その危うさも儚さも、額に浮かぶ汗も、苦しそうに顰められた眉も、左目尻にある泣きボクロも。全部、旭の全身から醸し出されている色気を倍増させている。
「かえでさんっ……気持ちいい?」
「めちゃくちゃイイよ……苦しいくらい気持ちいい」
旭の腰を撫でながら答えると、旭は綺麗な笑顔を浮かべた。
真っ白で綺麗で可愛いと思う反面、それを俺の手で壊してみたいとも思った。徹底的に壊しまくって、骨の髄まで俺に染まった旭をみてみたい。記憶喪失によって旭の中の人間関係が一掃された今、この旭は、どんな風に染まっていくんだろう。
新たに与えられた可能性を表面的には潰さないようにしていたつもりだったけど、実際には奪おうと……いや、奪ったのは紛れもなく俺だ。
連れ戻したばかりの頃は、旭の将来の為にも束縛しないようにブレーキをかけていたけど、もうそのブレーキは意味がなくなっているように思える。
束縛はするのもされるのも好きじゃない。
でもそれは相手が旭以外だったらの話で、もし相手が旭だったら束縛されてもいいし、俺も旭を結構束縛してしまいそうだ。
いっその事、この際旭が耐えられるとこまで束縛してやろうか。
「……楓さん……?どうか、した?」
「ん、大したことじゃないよ。……ほら、もっと動けるでしょ」
「あっ……あっ……や、かえでさん」
俺の感情の動きに敏感な旭が何か察したらしい。
蕩けた目で俺を窺うように見てきたから、気を逸らすな、と下から腰を打ち付けると吐息混じりに旭が啼いた。
「はっ……はぁ、かえでさん……、ごめんなさ……も、イきた……」
「そんなにイきたいなら先にイく?」
「あっ……やっ……楓さんと、いっしょが、い……」
「そうだね、……俺も一緒がいい」
可能性がなんだとか束縛がどうとか、俺はそれ以上考えるのをやめて、目の前の旭を追い上げにかかった。
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