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3.告白をする―水曜日―
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遂に来た。
遂に来たんだ。
水曜日が来た。
目覚ましの音で目覚めた俺は、珍しく二度寝をしなかった。目が冴えていて、そんな気分ではない。直ぐにベッドから出て、キッチンへ歩く。乾燥させていたコップを片手に取り、もう片方の手で蛇口をひねる。
”キュッ”
流れ出る水をコップに注ぎ込み、口へ運ぶ。
ゴキュッゴキュッゴキュッ
「はあっ」
乾いていた喉が水で潤っていく。
”コトン”
コップを流しにおいて、洗面所に向かう。
鏡に映った自分は、こわばった表情をしている。
緊張をしているのか。
今日は1限~3限大学の授業が入っている。田辺の方は授業がない。その代わりにアイツは夕方にバイトがある。それまでアイツと顔を合わせることもなければ、話すことも出来ない。だが、それがまた今日の告白への緊張感を高めてくれる。
朝食、何にしようか。緊張であまり重いものは食べられない。
俺は、お粥を作って食べることにした。もともと料理は得意でない。だから、お粥くらいが丁度いい。
田辺が一緒だったら、また違うんだろうな。
アイツが寝ている間に俺が料理を作って、完成した頃に起きた田辺が目を輝かせながら「美味しそう、真澄ありがとう。」って言う……そんな生活が送れたらいいのにな。
アイツが嬉しそうに微笑むのを想像して、自分自身も笑ってしまった。
アイツ、今頃なにしてるかな。
そんなことを考えながら、俺はお粥を食べた。
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