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3.三善の心を作った奴等-2
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それは、突然だった。
放課後、先輩と二人で仕事を熟し、何もなくその日は過ぎようとしていた。
けれど、家に帰ると家は暗く、異常な空気が漂っていた。
三善はその空気が嫌で、何も告げずに自身の部屋へと戻ろうとした。
けれど、リビングを通り過ぎると二人の兄が三善に気付いて笑っているのが分かった。
それがこの空気の意味を現していて、三善は、このまま家にいたら自分の身が危ないと察知し、そのまま家を飛び出した。
そして、思い出す。
この日から一週間、両親が家にいないという事を。
三善は二人の熱い視線が更に怖くなり、三善の事情を知っている先輩の元へと行った。
先輩は快く三善を受け入れてくれ、三善はその日、先輩の所で面倒を見てもらう事になった。
でも、それが駄目だった。
三善は、隣で座る先輩を見て欲情してしまい、この人に抱かれたいと思ってしまった。
兄達に犯される前に、先輩に抱かれたいと思ってしまった。
そして、そう思ってしまったが最後、三善は先輩に、言ってはならない事を言ってしまう。
『先輩は、副会長の事が好きですよね……』
隣で本を読んでいた先輩は、その言葉を聞き顔を真っ赤に染めた。
それが答えだとその表情が言っていた。
三善は、その顔を見て、先輩の副会長への想いが三善が思っている物よりも更に強い事を知り、それに傷付くわけではなく、逆に素敵だと思った。
こんな風に叶わないと分かっていながらも、一途に想う気持ちが素敵だと思った。
それが、三善の中で確定し、高揚した。
三善は、生まれて初めて感じる、身体を犯すような熱に、戸惑いながらも、興奮したのだった。
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