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9.離れて気付いたこと-6
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もう、あの頃の自分ではない。
それに、それは小野口にも言える事だ。
「抱かれる時に言いましたよね……。僕が身体を繋げる基準」
「あぁ。覚えてるよ」
「なら、もう小野口さんとはしません。僕達は、あの頃とはもう違う……」
小野口は、あの頃とは違う。
もう、人を〝抱く〟事に対して、抵抗はない。
それに、男女関係無く手を出している人間と身体を繋げる事は、三善は絶対にしない。
小野口もう、三善の許容範囲からは外れた人間だ。
「なに? もしかして、恋でもしたの?」
「え……?」
突然、そんな事を聞かれ、変な反応を取ってしまう。
「なっ…なに言って……」
そして、パッと頭に浮かんだのは、夏の笑った顔。
「恋なんて…してないですよ……」
恋ではない。
ただ、気になるだけ。
夏の事だけが、気になるだけ。
ただ、それだけだ。
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