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ふざけた提案
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「泣くなよー」
「ないてないっ!」
それにしても
並木って思ってたよりも話しやすい
目立ちたがり屋のふざけた男だと思ってたのに
ずっーと俺の話を聞いてて嫌な顔もしない
適度にされる相槌も、適度に返される返事も心地よくて
たまに話しても面白くて、聞いてもくれて、顔もイケメンでさ
やっぱモテるよなぁ
「なぁー?」
じっと顔を見つめてると、並木は悪戯するときみたいに笑った
「今まで何人付き合ったわけ?」
「うーん、さんにーん?」
「そっか。ならさ男と付き合ってみない?」
「男ぉ?…おとこっ!?」
冷水を浴びせられたように意識がはっきりした
「そ、お・と・こ。」
「そんな趣味ねぇーわっ!!!」
「今まで女に燃えたこと無いんだろ?じゃあさ、もしかしたら男になら燃えるかもよ?」
「ありえない!あーりーえーないっ!」
「最初から否定したらわからないじゃん」
「それはそうだけど…って納得させるな!」
並木はけらけら笑ってる
これは、からかわれてる
ちょっとでも、いいやつーって思った俺は馬鹿でした!!
「帰るっ!」
立ち上がるとふらっと目の前が回り
倒れそうになった体を大きな手で支えられる
「俺と3ヶ月付き合ってみよ。そしたら自分のこと分かるかもよ?」
耳元に低めの声で囁かれる
ぞくりと
背中を何かが這い上がった
「ふっ…ざけんなぁー!!!!」
「ぎゃっ!!」
頭上にある顎を下から頭で殴打する
「し、舌噛んだ!」
鞄を摘み、顎を抑える並木を睨みつける
「ばぁーーかっ!!!」
まるで子供のような言い方をして店を飛び出した。
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