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ずるい
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せっかく和んでいたのに、LINEのメッセージで一気に現実に戻された
→もうすぐバレンタインだな、蒼からのチョコ待ってるから
←二個もあげたじゃん!
→???σ(^_^;)
←とぼけんなっ!!
バレンタインのチョコレート!?
そんなもん、こっちが欲しいわ!
っーか、なんで俺があいつにチョコあげないといけないんだよ!
男に貰っても嬉しくないだろ
「はぁ…」
「先輩、なんかあったんすか?」
「別に。もういこーぜ。」
店を出て、無言で会社まで歩く
東京駅は今やバレンタイン一色だ
ショーウィンドウには色とりどりのチョコの写真が飾られてるし
女の子達がこぞって見て回ってる
あの中に男が入って行ったら、さぞ目立つだろうなぁ
「あの、先輩。」
「あっごめん。何?」
なんか、真剣な話?
栗橋の真剣な視線が強く感じた
「先輩、悩みがあったら俺…絶対、力になりますから」
「…ふっ」
「なんで、笑うんですかー!」
「ごめんって!ありがとう、でも平気だよ」
あまりにも真剣に言うからつい笑ってしまった
栗橋はしょげてしまう
「先輩はずるいですよ」
ずるい、ね
でも俺は本当にずるい奴を知ってるよ
俺がどこまで許せるか試して
少しずつ少しずつ、侵略してこようとしてる
そんなずるい奴がいる
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