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バレンタイン
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なんで今年のバレンタインは土曜日なんでしょうか…
「よぅ、蒼」
車に寄りかかるようにしていた並木が軽く手を挙げた。
「ごめん、遅くなって…」
バレンタイン当日にデートとか、本当こいつマメだなぁ
と、言っても並木は仕事でもう時計は夕方を指していた
「ううんー今来たところー!ってなんか初々しいカップルみたいで萌るな」
「萌えねーよっ!!」
「これで実は楽しみで30分前からいたとか言ったらどうよ?」
「…そうなのか?」
そうだとしたら…ちょっと萌るかも
「いや、俺は時間通りだったけど」
「お前に期待したのが馬鹿でした」
並木は楽しそうに笑うと、俺の腕を掴み体を寄せてくる
「期待したんだ?」
囁くような言葉に、頬が、体が熱くなる
「ぶん殴る」
「それは、勘弁!この前たいへんだったんだぞー?痛くてよー」
「ざまぁみろ。…で、どこ行くの?」
「うーん。蒼が、恥ずかしくて身悶えるところかな」
「へっ…」
あの悪戯っ子みたいな顔
嫌な予感しかしない
「はい、乗って乗って!」
「ちょっ、ちょっとまてー!!」
押し込まれるようにして、俺は車に乗せられたのだ。
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