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バレンタイン4
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並木が連れてってくれたところは
見慣れた観光名所だった
「東京タワー?」
「東京タワー!!」
そんな誇らしげに言われても…
「なんでまた、東京タワー?」
「まぁまぁ!さ、いこーぜ!」
東京タワーは物凄い人出て
やっぱり男同士できているのは俺たちだけで
めっちゃ見られているのに並木は堂々としている。
こいつのこういう所、凄いと思う
並木はチケットは既に用意していて、
展望台に行くためのエレベーターに乗った
のは良かったんだけど…
エレベーターは満員で、ぎゅうぎゅうに人が詰め込まれていた。
不可抗力で俺は並木の胸に頭を埋めていた
「蒼、顔赤いけど」
頭上から、からかうように声が聞こえた
「み、見られてるからっ!」
慌ててマフラーに顔を隠す
距離が近い、顔も近い
こんな風にしてると思い出してしまう
あの強引で優しいキスを
抵抗したいのにできない。むしろどこか心地よくて
それでいて本当に…
「新宿のこと、思い出してる?」
言い当てられて頬が熱くなっていく
「思い出してないっ!」
「蒼が望むなら、何度でもしてあげるのに」
他の人に聞こえるか聞こえないか位の大きさで囁く
「望まないからっ!!!」
大きな声に他の客が振り向く。
あー
「蒼って本当、面白い」
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