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書類
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定時になっても書類は見つからなかった。
「吉見君、困るよ」
「すみません…」
結局俺は上司に相談した。
「パソコンに原案があるとはいえ、書類の紛失は情報の流失にあたるからね」
「はい。本当にすみません」
「今回の書類は具体的な数字はないから、大きな問題にはしないけど、今後は気をつけてね」
「すみませんでした。」
頭を下げると、課長は肩を叩いてくれる
「君には期待してるからね。こんな事で評判を下げないように」
「はいっ!」
じろじろ見られる視線に耐えきれなくて、俺は給湯室に逃げた。
「どこいったんだよー」
なくなるなんておかしい
あんなに大量のコピーだって、消えてしまうなんてことありえない。
あるとしたら…
「吉見君。」
「…熊谷部長。」
見下すような視線に不快になる
「書類の紛失なんて、新人みたいなミスしてるね。企画課の部長と課長は君をかってるみたいだけど」
「…すみません」
「確か君は今、主任だったね。」
「はい。そうですが」
「昇進したいならば3部署の部長の許可がいるんだよなぁ。」
ニヤニヤといやらしい笑みを浮かべる
「誰に口をきいてるか、よーく考えておきなさい」
誰がお前の言うことなんか聞くか
ぐっ
と堪える。
「はい」
あるとしたら…
部長はすべての机の鍵を開けられる
でも、そんなこと言ったって誰も信じない
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