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嫉妬と束縛 by拓真
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約束した時間から少し遅れて蒼がやってきた
僅かだけど肩を落としている気がする
落ち込んでんのか?
自動ドアのところで、蒼は振り向く
後ろから来たのはあの栗橋とかいう男
声をかけられてもどこか物憂げな表情の蒼
なに?何な訳?
栗橋が心配そうに顔を覗き込んでいる。
あいつ、蒼のこと好きだな。
じゃなきゃあんな優しい顔をしない
ドス黒いものが這い上がってくる。
やばい。こんなの久しぶりだなぁ…
栗橋と少し話した蒼は別れ、慌てて車に乗ってくる
「お疲れ。今日、忙しかったのか?」
顔色がなぜか青かった。
「あ、うん。そんなとこ…」
俺には言わないの?
「あおい…」
キスをしようと顔を近づける
「っやだ!」
蒼が少し泣きそうな顔になる
「ごめん…」
いつもなら
『ふざけんな!』か『お前なぁ!』とか歯向かってくるのに
「なんか、あったか?」
「…なにも、ない」
イライラする
そんなに落ち込んでるのに言わないの?
あいつには相談してんのか?
「俺には言えないの?あいつには言えるのに」
「あいつって、栗橋のこと?」
黙ってると、蒼は少し不愉快そうに口を尖らせた
「なんで、お前に言わなきゃいけないんだよ。関係ないじゃん!!」
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