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嫌われるためにby拓真
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「くっそ!!」
手にしてたモップを床に叩きつける。
全部が思い通りにならない
蒼に、酷いことを言った
燃えるような恋なんてない
当初思ってたことだった。
からかったら面白いと思ってた。
最低で、汚くて、醜い自分の思い
蒼と過ごすうちに、絶対に知られたくなくて
そして
変わっていってしまった思い
それを、吐露したら蒼は俺を嫌いになってくれると思った。
いっそ、罵ってくれれば良かった。
でも、蒼は
あの純粋でなんでも許してくれる真っ直ぐな視線で俺を見てた。
なんで俺は汚いんだろう。
こんなのを…まだ好きでいるなんて
ようやく気付いた。
蒼はまだ俺を好きでいてくれる。
それを我慢して、気持ちを抑えて俺にバレないようにしてたのか
そう思えば、蒼に申し訳ない思いが膨らむ
ダメなんだよ。
好きだと言わないでくれ。
好きと言われたら、俺は断るしか方法が取れない。
こんな
汚くて、卑怯な自分を好きになんかなっちゃダメなんだよ。
蒼は俺とは違う。
優しくて、穏やかな人間と恋をして欲しい
「後悔するくらいなら、いっそ抱きしめれば良かっただろ。」
「慈恩、さん」
慈恩さんが、1人壁に寄りかかっていた。
「安心しろ、吉見君は秋がついてる。あいつならなんとかしてくれんだろ。」
「すみません」
「で?全部吐けよ。俺に嘘は通じねーぞ」
そうだよな
俺は、慈恩さんに懺悔をする
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