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デートをしよう7
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「あのさ、拓真…」
言わなきゃ
ちゃんと言葉にして言えば、拓真はきっと安心して俺と一緒に居てくれる。
きっと笑ってくれる。
「蒼、ありがとうな。」
口を開こうとすると、拓真は満面の笑みで言った。
想像してなかった言葉に、俺は動揺する。
「あ…ううん。」
「行こう?」
そう言って、温かい手が俺の手を包み込んだ
「た、拓真っ!」
「ごめん、蒼。俺…」
その先は聞こえなかった。
でも、凄く拓真の手は熱くて、少し震えていた。
「拓真…」
どうしたんだろう
拓真、顔が赤い気がする。
照れてる?
いや、そんな訳ないか…
俺たちは両思いじゃないんだから。
「お前って寂しがり屋だよなぁー」
「…そうだな。」
ぎゅっと力がこもる。
拓真の考えてることが分からない。
分からないけど
物凄く幸せ。
こんな贅沢な時間があっていいのだろうか。
手を繋いでるだけなのに、拓真の心が俺にあるみたい。
俺のこと好きになってくれないかなぁ
どうしたら、好きになってくれるんだろう
…なんて、もうフられてる癖に。
俺が勝手に見てる夢。
拓真に気持ち悪いと、気持ちに応えられないと
そう、伝えられ続けられれば
俺はいつの間にか臆病になってた。
ちょっとした幸せさえ、怖くて仕方ない
幸せすぎて、怖いよ。
何かあるんじゃないかって
怖くて堪らないよ。
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