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秘策
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数日後、サッカー部員と野球部員の仲直り大作戦(適当)が決行されることとなった。
「あの!部長!」
野球部員が犬瑠に声をかける。
「ん?どしたー?」
犬瑠が優しく答える。
「あの、恐れ多いんですけど、今日ボールとか片付けてほしいんす・・・。今日は元々練習なかった日ですし人も少ないですし、みんな早く帰らなくちゃいけない用があるらしくて・・・」
心底申し訳なさそうな顔をして後輩が頼む。
※野球部員とサッカー部員全員には話通してあります。
「おぉ!いいぞー!俺暇だし片付けも意外にトレーニングになるし!大変だもんな!いつも片付けてくれてるし今日くらいするぜ!」
犬瑠が調子よく答える。
※普通の野球部ならありえないことかもしれませんが作者は運動部のこと知らないのでごめんなさいごめんなさいごめんなさい((
「マジっすか!ありがとうございます!では、おつかれさまでした!ありがとうございました!明日も宜しくお願いします!」
野球部員が頭を下げる。
「おうおう、いいってことよ~、気ぃつけて帰れよー」
犬瑠が笑顔で後輩のことを見送る。
「さて、と。よっしゃ、んじゃ片付けすっか!」
犬瑠は意気揚々と道具を片付けに体育倉庫へ向かった。
すると、なぜかそこにはサッカー部の道具を片付けにきたのであろう奏羽の姿があった。
実は奏羽もまた、犬瑠と同様後輩に片付けを頼まれたのだ。(仕組まれたことだが。)
「げっ、なんでお前がいんだよ・・・」
不機嫌そうに犬瑠が言う。
「あぁ?それはこっちの台詞だわアホ」
奏羽が言い返す。
「「ちっ・・・」」
二人が体育倉庫に入り、奥で道具を片付けていると、扉の向こうに教師がきた。
ちゃんと戸締りをしているかチェックする担当のようだ。
「んー?誰だ、体育倉庫開けっ放しで帰ったやつは・・・。まぁ忘れるのはよくあることだからな!仕方ないから先生が閉めてやろーっと!」
よくわからない独り言をつぶやきながらその教師は言った。
この時点で既に下校時刻を大幅に過ぎていて、且その教師からは体育倉庫の中にいる人物が見えなかったため鍵を閉めてしまった。
この学校は実は運動部では名門なので体育倉庫は広い。
だから、扉の外で誰かが独り言を言おうと奥に入って片付けをしている二人には聞こえていない。
片付けを終えた二人が体育倉庫から出ようとすると、案の定鍵はしまっているのであくわけもない。
「は・・・?え、鍵、しめられてね?」
犬瑠が青ざめながら言った。
「あ?何アホなこと言ってんだよお前。んなわけねぇだろ。」
と言いながら奏羽が扉に手をかけ、開けようとする。が、扉は全く開く気配がない。
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