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拉致られました
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俺は主人公君である旭と関わっちゃった事、休憩時間になると話しかけてこようとする旭を押し退けてくれたことは有り難かったものの、俺の席の周りに群がる男なのに見た目可愛いちっこい奴らからの質問攻めに適当に答えたりと精神的に疲れ果て、気付けば本日午前中のみだった授業が全て終わり、SHRを終えた担任が教室を出て行くところだった。
俺、今日授業全然受けた記憶が無いわー・・・ヤバくね?
半日しか経ってないのにすげー疲れたんですけど・・・。早く寮に帰ってベッドにダイブしよう。
チラホラとまた可愛い顔した男たちが近付いて来て、囲まれても困ると席を立って鞄を掴んだその手を力強い手に掴まれる。
「へ?」
「行くぞ」
「はっ?」
何が何だか分からない間に手を引かれ集まり始めたチワワの群れから連れ出される。
「ちょっ、何!?何処へ!?」
「弥尋!颯斗!涼太!行くぞ!」
文句を言うチワワたちに耳も貸さず、グイグイ引っ張る旭に抗ってみるものの全く意味をなさず、ずるずると俺を引き摺るように歩きながら声を掛ける。
聞き覚えの有り過ぎる名前が耳に入ったと同時に、ガタガタと椅子を引く音に自然と視線が動けば、予想通りのゲームキャラが此方へと歩いてくる。
は!?待って待って!嫌な予感しかしないから!!
てか、その小さい身体のどこにこんな力あんの!
「あさ、旭放せって、どこ行くんだよっ」
「食堂に決まってるだろっ」
「いやいやいや、決まってないよ!?俺行くとか言ってないし!」
「もう昼だぞ!昼飯の時間っ」
「え?あ、うん・・・そうですね」
「俺、ハラ減ったんだ!環もハラ減っただろ!」
「や、腹は減ったけど俺は自分の部屋d」
「だよな!ハラ減ったよな!食堂のご飯すげー美味いんだぞ!」
「そ、そうなのか。けど俺は自分のへy」
「今日は何食おうかなー。何食べても美味いからいつも迷うんだ!」
「旭、俺は自分n」
「よし、早く行くぞ!いい席がなくなる!」
「人の話聞こうよ・・・」
全く人の話を聞かず相変わらず力強く俺を引っ張りながら、もう昼飯のことしか頭にないのか目を輝かせる旭。
両肩に手を置かれ左右に目をやれば一匹狼君と爽やか君。
「諦めろ」
「うん、諦めた方がいいよ?旭がこうなっちゃったら誰も止められないからさ」
苦笑を浮かべ諦めるように言う爽やか君と、無表情で真っ直ぐ前を見たまま諦めろという一匹狼君。
そのうしろで「イケメン2人に挟まれてる転校生萌wwww」と興奮気味に呟く腐男子。
ガックリと肩を落とし諦めモードに入ると、大人しく食堂まで連行されるのだった。
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