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入学式がまだ終わっていなかったため、あの金髪の女性を追うことができず仕舞い。体育館で入学式を終えた後、入学式の時に紹介された担任の先生に案内をされ自分の教室へと足を運んだ。
校舎内とか教室内とか雰囲気とか、中学と高校ではガラリと異なっていて、新鮮でドキドキした。
しかし、そこでは俺をさらにドキドキさせるものが待っていた。
あの金髪の美しい女性が教室にいたのだ。
......う、えええ!? マジか!
同い年だったのか!!!
すっごく綺麗で大人っぽく見えたからてっきり先輩だと…
ってか、教室案内のときに全然気づかなかった...!!!
これはもう千載一遇のチャンスだ!!
ポジティブで前向きなのが取り柄な俺は、すぐに行動へと移った。
なんとしてでもあの金髪の素敵な彼女と友達になりたい!
あわよくば恋人とか・・・!!
下心満載で彼女に歩み寄る。
その人は俺が近づいたのにも気付かず、細い綺麗な指で雑誌を持ち、雑誌を読んでいた。
同じクラスの違う奴らはわいわいと騒ぎだし友達と喋りあっている。
そんな騒がしい声の中、俺はその人に話しかけた。
「なにを読んでいるの?…あ、突然ごめんね。 俺は荒木慶っていうんだ!君の名前教えて?」
にこにことした笑顔で話しかけると、彼女はこちらを向いた。
そしてやっと自分が話しかけられているのだと気付くと、ゆったりと喋り出した。
しかし、その声は俺が想像していた女性らしい綺麗な声とはかけ離れていた。
「...僕は、早坂 蒼(はやさか あおい)っていう......あ、これは、なんか…適当に持ってきた暇つぶしの雑誌…」
女性にしては低すぎる...
...男性にしては少し高い声。
俺は耳を疑った。
声だけじゃない。
彼女は自分のことを「僕」と言った。
たまに一人称が「僕」の女性もいる...よ...な?
俺の胸は違う意味でどきどきと高鳴る。
まさか、そんなはずは......
「一つ、聞いていいかな?」
だって、彼女は...
「何?」
俺の...
「...は、早坂さんって......男?」
運命の......
「...そうだけど?」
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