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早坂くんに翻弄されたその日は、学力テストがあった。
成績には反映されないけれど、三年生の進路選択をするときに重要となるテストだ。
もちろん俺は勉強などしていない。
勉強は嫌いで、中学のときの順位は下から数えた方が早い順位だった。
そんな俺がノー勉の状態で受けたテストの結果は、言わずもがな悲惨な結果だった。
国語:33点
数学:12点
英語:5点
......これは酷い。
「.........」
「...あ、荒木」
「っ! は、早坂くん...!!」
まずい!
早坂くんにこの点数を見られてしまう!
中学のときから、俺の点数を見た友達はいつもいつも俺に冷たい視線を向けてくるから(嫌いだけど)慣れているが、容姿端麗な可愛い可愛い早坂くんにそんな冷たい視線で見られるのは...!
見られる、のは...!!
『何この点数』
『恥ずかしくないの?こんな点数とって』
『幻滅したよ...荒木...』
.........何故だろう。
早坂くんにならそんな視線で見られてもいいかも。
むしろ見てくださ......って、
「危ない扉開けそうになった!!」
「扉...? なに言ってるの?」
「うおお早坂くん!? い、いつからそこに、」
「荒木、さっきバリバリ僕の名前呼んでいたよね...?」
怪訝そうにこちらを見る早坂くんに、なんとかなんでもないと言い、説得していると...ふと、早坂くんの持っている紙に目がいった。
早坂くんが握っている紙は...
...学力テストの結果...!!!
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