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「...そうだ、早坂くん。昼に食べられなかったパンって食べたの?」
「食べた。...けど、足りない」
早坂くんは腹を押さえながらそう言った。
育ち盛りの男子高校生だもんな。
確かにパンの一つや二つでは腹は満たされない。
「それじゃあ、寄り道でもしない?」
「寄り道?」
「うん。学校近くにデパートとかあったよね。そこに行こうよ」
「...今日は財布持ってきてないけど......」
「いーよいーよ。俺が奢るからさ!ね?」
「...じゃあ、行く」
「よしっ、決まり!行こう!」
さっきまでやりたいと思ってもできなかった寄り道が早坂くんとできる!
半ば強引な誘い方だったけど、いいよね?
学校帰りに寄り道して食べ歩きとかしたかったんだ。さっきまでしたいって思っていたしね。
俺は心躍らせながら早坂くんとデパートへと向かった。
平日だからか、デパート内の人は少なめだった。
「どこ行きたい?というか、何が食べたい?」
「...え、僕が決めていいの?」
「俺、何も考えずにデパート行こうって言っちゃったからさ。好きな物リクエストしてくれていいよ。あ、あまり高い物は難しい...けど...」
「んー......じゃあ、甘い物が食べたい」
「甘い物ね!確か、二階のとこにクレープ屋とかあったなだ...」
「クレープ......!」
クレープと聞いただけで、いつも眠たそうにしている目をキラキラと輝かせて期待の眼差しをこちらに向けてくる早坂くん。
初めて見る表情だ...やっぱり早坂くんは可愛い。
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