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「......なあ、蒼? その友達のこと...す、好きなのか?」
「? うん。好きだよ」
サラリとそう言う蒼。
多分お前が今言った好きと俺が言っている好きは違う。
「いや、すまん。聞き方が悪かったな。...友達として、好きか? それとも......」
恋愛的な意味で好きか?
その一言を口に出そうとしたが、声にはならなかった。
口に出してしまったら、蒼が、俺の手の届かないところへ行ってしまう気がした。
丹精込めて育て上げた我が子が他の野郎に掻っ攫われてしまうような、親の気持ちになった。
俺がさっきの一言を言ったら、蒼はその友達のことが恋愛的な意味で好きだと気付くだろう。
気付いてしまうだろう。
蒼の意向は妨げたくない。
蒼の好きなようにしてもらいたい。
でも、せめて、蒼が自分でその友達のことを好きだと気付くまで......
「玲......? どうかした?」
「......いや、なんでもない。さっきの言葉は気にするな」
「......?」
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