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「迷惑かけてごめん」
蒼は起きてから開口一番に俺にそう言ってきた。
その顔色は随分良くなっていた。
バスが目的地の合宿先に着くまで、蒼はずっと眠っていた。
今は合宿先に着いて、蒼を起こしたところだ。
起きて一番にそれを言うなんて...蒼はお人好しだな。
まずは自分の心配をするべきなのに。
「いや、迷惑だなんて全く思ってないよ。これくらい、友達としてやるのは当たり前だしね」
「...すごく助かった。ありがとう」
「.........ほ、ほら、合宿先着いたし、降りようか。みんな待ってるし」
「うん」
蒼の荷物を蒼に手渡してあげてから、自分の荷物を持つ。
お礼を言われるのがくすぐったくて、無理やり会話を中断する形にしてしまった。
でも、早くバスを降りなきゃいけないのは嘘ではない。
他のクラスメイトたちはもう全員バスから降りている。
先生に早く降りろという声掛けに返事をしてから俺と蒼はバスから降りた。
その後は先生から合宿先での注意事項を長々と聞かされた。
しおりに書いてあるようなことだ。
まあみんな読まないよな。
俺も読まない。
今回は少し...ぱらぱらーっと見るだけ見たけど。
先生が話をしている最中、蒼はあれだけバスの中で寝ていたというのに寝ていた。
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