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目が覚めたときには、バスはもう目的地の合宿所に着いていた。
慶が僕のことを起こしてくれたみたいだ。
お礼の言葉を言うと、慶は照れ臭そうに笑ってから、早くバスを降りようと言ってきた。
ドキリ。
慶の笑顔を見ると、何故か胸が高鳴った。
「...?」
...ま、いいか。
それを特に気にしないで慶に着いていき、バスを降りた。
バスを降りた後は、先生の長い話を聞かされた。
僕は先生の声を子守唄にし、先生が話しているときはずっと眠っていた。
起きたときには慶に感心された。
「バスの中で寝たのによく眠れたな...」って。
先生の声が眠気を誘うから嫌でも寝ちゃうんだよ。
その後は夕食のカレーライス作りをすることになった。
両親は共働きで、帰って来るのは僕が寝た後だから、ご飯を作るのはいつも僕だ。
だから、料理は慣れている。
家でいつもやっているみたいに野菜を切ると、慶に褒められてしまった。
「...すごい...蒼って、料理出来るんだな!」
「いつもやってるだけだから...」
これくらいは誰だってできる。
それなのに、慶には異常なまでに尊敬の念で見られた。
......いつもやってることなのに、慶に褒められると何故かすごく嬉しかった。
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