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「蒼的には酔いたくないんだよな?」
「......うん...」
当たり前のような質問をすると当たり前のようか返答が返ってきた。
まあ、当たり前だよな。
俺も車酔いなんてしたくない。
現在、もうバスに乗ってしまったところだ。
行きと同じところに座っている。
返事をした蒼はもう一言付け加えてきた。
「慶に、迷惑かけるから...」
「え......?」
俺に、迷惑かけるから?
別に俺は迷惑だなんて思っていないし、もし迷惑をかけられたとしても全力で蒼をサポートするつもりだ。
......蒼はほんとお人好しだな...。
「迷惑だなんて思ってないって言ったじゃん」
「でも......申し訳、ないから......」
蒼とそんな話をしていると、いよいよバスが発進してしまった。
どうしよう......蒼が酔わない方法......。
......そうだ!
「蒼、ちょっとごめんな」
「へ?」
一言断りを入れてから、俺は蒼の肩を掴み、ぐいっと自分の方に引き寄せた。
「け、い.........?」
「行きのバスのときさ、俺にもたれかかったらすぐに寝られたじゃん? だから、もしかしたら寝れるかなーと思って......まあ、予測なんだけどさ」
「.........」
やっぱり、寝れそうにないかな?
......いや、もしかしたら、引かれたかな...
蒼は驚いた表情を俺に見せた後、俯いてしまった。
うっ、やっぱり引かれたか......
そう思ったが、ふと気づく。
...蒼は俺にもたれかかった状態から自分から動こうとしていてない。
むしろ、蒼から俺の方に擦り寄って来た。
「...あ、蒼?」
「慶のおかげで寝られそう...」
スリスリと擦り寄る蒼は猫のようで、可愛い。
数分経つと、蒼は眠くないと言っていたのにあっさりと眠りについた。
行きの時は蒼が寝てくれたのに安心して全く気にしてなったけど...改めてその状況に置かれると......
い、意識してしまう......。
あ、蒼は男!
蒼は友達!!
変な思いをもつな俺!!!
帰りのバスでは、俺は自分の理性を保つのに必死だった。
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