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熱
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蒼が熱を出してしまった。
心配した俺は、学校から家まで蒼を送ることにした。
蒼の家に着き、玄関の扉に手を掛けるも開かない。
家の人、外出中なのかな?
「蒼、家の鍵ある?」
「ん...」
ぼーっとした表情の蒼は、見てて心配になるような手つきで鞄から鍵を取り出すと、俺に手渡してきた。
「蒼一人じゃ家に入るのも困難だろうから、少しお邪魔させてもらうね」
「.........」
無言なのを肯定と勝手に解釈し、俺は蒼の家に上がる。
一応、お邪魔しますの一言は言って上がった。
蒼を引きずるようにしながら支えて歩いているから、脱いだ靴を揃える余裕はなかったけど。
「蒼はいつもどこで寝てる?」
「2階......自分...の、部屋.........」
「りょーかい」
蒼を引きずるように支えながら、階段を上がるのは少し苦労したがなんとか蒼の部屋に着く。
中に入ると、びっくりするくらいこざっぱりとした部屋が広がっていた。
必要な物しか置かれていないような部屋だ。
俺の部屋と大間違い......って、部屋を観察してなんかいないで早く蒼をベッドに寝かせてあげなくては。
いそいそと蒼をベッドに寝かせてあげる。
寝かせてあげると蒼は心なしか、少しラクそうにしていた。
そんな蒼の額に手をあててみる。
酷く熱い。
「うーん...蒼、少しタオルと洗面器借りるな」
初めて蒼の家に来たというのに、勝手にいろいろやるのは気が引けるが、緊急事態なのでそうも言ってられない。
俺はお風呂場に行き洗面器を手に取る。
その中に水と、蒼の部屋にあったタオルを入れてまた蒼の部屋へと戻った。
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