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蒼と一緒に蒼の部屋へ行くと、蒼はベッドの中に入った。
俺の方を見ると、嬉しそうにまた笑う。
「慶が来てくれて嬉しい」
「それ2回目だぞ...」
そう何度も言われると照れる。
「あ、そうだ。 さっきさ、蒼の家から長身の眼鏡の人が出て行くの見えたんだけど...あれって...」
「長身の眼鏡...? ...ああ、僕が言ってた、幼馴染だよ」
やっぱりそうか。
俺の読みは当たっていた。
「ちょっと高めのドーナツ買ったとかで、お裾分けしに来てくれたんだ」
「そうか...」
ふーん、仲が良いんだな...
......って、なんで俺は今ちょっとモヤっとしたんだ!?
蒼の幼馴染に失礼だろ!
幼馴染なんだし、俺以上に蒼と仲が良いなんて当たり前だし...!!
「...? 百面相して、どうしたの?」
「ナンデモナイデス......そ、それよりさ、昼飯は食べた? 何か作ろうか?」
「玲が作ってくれたから、大丈夫」
「そ、そうか...じゃあ、何すればいい? 買い出しでも何でもするよ。 何して欲しい?」
折角看病しに来たので蒼に何か一つでも多くしてあげたくて、しつこくそう聞いてみる。
幼馴染より看病してあげれるぞという対抗心が少しでていなかったといえば嘘である。
少し...いや、かなり蒼の幼馴染に嫉妬していた。
そのため、とにかく蒼の役に立ちたかった。
蒼は少し考える素振りをみせ、躊躇いながら俺の方を見た。
なんだろう。
言いにくいことなのかな。
「気軽になんでも言ってよ。 俺のできる範囲でなら頑張って全部やるからさ」
「ん...じゃあ...」
おずおずと蒼は少しずつ切り出す。
甘え下手なのかな。
なんて微笑ましく見ていたら、
「......手、握って...ほしい...」
「...ん?」
意外すぎる、というか、予想だにしないお願いをされました。
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