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「...ッ!」
思わずベッドから勢い良く飛び起きると、少し伏せ目がちの青い目と目が合った。
「怒ってて...当然だよね。 いきなり男にキスなんてされたら嫌だったよね......ごめん。 なかったことにして」
そう言う蒼の顔は寂しそうだった。
蒼もキスを意識していた...?
「そ、そう言う蒼の方が嫌だったろ...?」
「嫌なわけないじゃん。 だって僕......
...慶のこと好きだし」
はい?
一瞬、思考回路が停止する。
好き...?
やっぱり、あの好きは愛情の意味の...
「真っ正面から言わないと慶はわからないよね。 慶、好き。 好きだよ。 友達としてじゃない。 恋愛感情として、好きだよ」
真剣にそう言う蒼の姿は凛としていて、とても綺麗で男前で、自分の不恰好さが際立つ。
思わずため息が漏れた。
「慶...?」
「俺は......入学式で蒼を一目見た瞬間から恋愛的な意味で蒼のことが好きだった。 好きだったけど、蒼と仲良くなって、蒼は俺のこと信頼してくれてるし、友達に恋愛感情なんて寄せられてたら気持ち悪いだろうと思って我慢してたんだ」
「えっ、そうなの?」
蒼は少し頬を赤らめて驚いた表情でそう聞いてくる。
やっぱり気付いてはいなかったんだな。
「蒼...俺も好きだ。 蒼のこと、大好きだよ」
「うん...嬉しい。 ありがとう、慶」
ああ、やっぱり...
あの入学式で見たときから、
蒼はもう俺の運命の相手って決まっていたんだろうな。
なんてクサいことを考え、心の中で笑った。
嬉しそうに笑う蒼の顔は、今まで見てきた蒼の表情の中で一番綺麗で可愛かった。
俺は感極まって、体がダルいことも忘れ、蒼を抱きしめた。
「うっ...慶......た、体重こっちにかけないで.........」
「ごめ...っ...俺、自分の体重支えれなっ...」
そのまま蒼を押し倒す形で倒れた。
...ごめん、蒼。
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