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「えっと......多分、僕の方が年下だけど...」
「は?」
言われた後に、兄貴の制服をしっかり見ると、ブレザーの校章は赤色だった。
赤色は確か......一年。
「マジかよ...! 一年にこんな強え奴いるなんて...!」
「強い...? ...それより、さっきの人は追わなくていいの? 友達じゃないの...?」
「ハァ!? ふざけんなよ! あんな野郎、ダチなんかじゃねぇし!! アイツは俺に喧嘩ふっかけてきたクソ野郎だっての!!!」
「ふぅん...?」
「んなことより! 兄貴はこれから学校か!?」
「だから、僕は年下...」
「喧嘩の強さには年下とか年上とか関係ねーよ! 兄貴って呼ばせてくれ!! この通り!」
今世紀稀に見ないくらいしっかりとした頭の下げ方をすると、兄貴は仕方ないといったようにYESと答えてくれた。
「一応、僕、早坂蒼っていう名前あるんだけど...」
「蒼の兄貴!!」
「......それだったら兄貴だけの方がいいかな」
「わかったぜ兄貴! お荷物お持ちするぜ兄貴!!」
「つ、着いてくるの...?」
きょどきょどとしながら俺と話す兄貴は全くといっていいほど貫禄がない。
それどころか弱っちそうに見える。
なるほどな!
こうやって相手を油断させるのか!
さすが兄貴!
この後、兄貴は荷物を持たせてはくれなかったが、学校まで同行させくれた。
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