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「兄貴! これわかるか!?」
「ごめん、僕一年だからそこ習ってない」
「問題見てから言ってくれよ! ほら! ここ!!」
「おい、九条。 俺が教えてやるから蒼の邪魔をするな」
「うっせー。 矢代より兄貴がいい」
「わがままを言うな」
騒がしくわいわい騒ぐ二年...そしてそれに挟まれている可哀想な蒼...。
い、いたたまれない...。
蒼の部屋へつくと、俺たち四人は一つのテーブルにみんなで向かい、それぞれがそれぞれの教科書やノートを広げ、テスト勉強を始めていた。
始めた直後、ちびっ子ギャングは蒼に質問攻め。
それをカバーする保護者矢代先輩。
...う、うるさい...。
「お前、こんなやつも出来ないのか?」
「うるせぇ! 見んじゃねぇよ!」
「sinはここの辺分のこの辺の値だ」
「え、お、おう」
「cosはここで、tanはここ。 こうやって、書いて覚えるとどこがどこか分かり易いぞ」
「...」
「そうそう...出来るじゃん」
「お、お前のおかげとかじゃねえからな! 俺はもともとわかってたんだからな!!」
「はいはい」
謎のツンデレを発揮するちびっ子ギャング...全くもって可愛くねぇ...。
「玲、これどうすればいいの?」
「ん? ああ、因数分解か。 これはこの公式を...」
蒼とちびっ子ギャングに交互に教えてあげる器用な矢代先輩...。
す、すげぇ。
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