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特別編 日高の誕生日 パート5
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「知樹はどうしたの?」
「あー、今日は他のクラスの人と食うって言ってたな。」
「そっか…」
知樹は時々他のクラスの人と食べたりしている。ただ単に仲がいいからというのもあるが、大体は情報収集といったところかな。
でも、知樹さん。
それをするのは今日じゃなくてもいいでしょう。
日高、また落ち込んじゃたよ…
数分間、俺たちは無言でご飯を食べていた。
うん。そろそろ俺、限界。この空気に耐えられない。
そうだ。 さっき買ったあれを渡そう。
俺が昔、1度だけあげたと言っていたプレゼント。
これがその時あげた物だったかは自信がないがそれでも日高が笑顔になってくれるのならそれでいい。
「なぁ、日高。」
「んー、何?」
「ほら。プレゼント、あげる、よ。」
なんか照れくさくなって言葉がカタコトになる。プレゼントよ渡し方も顔は別のところを見ていてなんだか素っ気なくしてしまった。
もうちょっとカッコ良くしたかたった…
「あ…これ、あの時の…」
プレゼントを受け取ったあいつの声は少し震えている。
日高の言っていたプレゼントとは、
『あんぱん』である!
正直、俺もこんなのあげたっけ…って思った。でも、日高のこの反応を見ると正解だったようだ。
「奏、覚えていてくれてたの?」
「あー、覚えていたというよりか思い出したに近いかな。」
食堂であんぱんを見た時に突然思い出したんだよな。その時の思い出を。
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