アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
22-5side麗
-
今日のやませさんはいつもと少し違う。
いつもだったら検診が終わったら僕の頭を撫でて帰って行くのに。
今日は僕とお話したいんだって。
「麗くんは~、どうして獅琉のことが好きなの~?」
「ん...、えっと...ぅ」
麗は先程からベッドに横になったまま、山瀬の質問攻めに遭っていた。投げかけられる質問は獅琉のことばかりで、山瀬はいちいち答えに躓く麗をニコニコしながら見つめていた。
「どこが好きなの~?獅琉なんて大きくてつり目で無口で、怖くない?」
獅琉のその言葉に麗はふるふると首を振る。
「しー...おおきくて、かっこいい...めも、こえも...やさしい。こわくないよ...?」
「あは〜麗くんの前だけだよ〜?本当はあいつ本物の獅子みたいに怖いんだから〜」
「...こわくないもん...」
「ふふ、それ獅琉が聞いたら喜ぶよ?」
二人が他愛もない事を話していると部屋のドアがノックされた。
「麗さん、柚木です。診察終わりましたか?」
「ユズ」と麗が名前を呼ぶ前に山瀬が立ち上がり、ドアに向かって歩いていった。
「ゆずくん〜、おはよう。今日もかわいいね〜?」
ドアを開ける音と山瀬の明るい挨拶が同時に聞こえて、柚木の嫌そうな声が少し遅れて聞こえた。
「...山瀬さん。おはようごさいます。診察、まだ終わってないですか?」
「ううん〜もう終わったよ〜。今ね、麗くんとお話してたんだよ〜」
「...あんまり変なこと教えると若に殺されますよ」
「ひっどい!そんなことしてないよ〜」
二人の話し声が近づいてきて、柚木が麗の枕元まで来て微笑んだ。
「麗さん、おはようごさいます」
「ユズ、おはよう...」
麗が手を伸ばすと直ぐに抱き上げてくれる柚木に麗はふにゃりと笑って寄りかかる。
ユズに抱っこされるのは、しーの次に好き...
「わぁ...ゆずくん、僕の時と反応が全然違う...」
「当たり前じゃないですか」
「ひどい...!!」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
99 / 374