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23-3
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麗がいなくなった部屋は柚木に聞いた通りの状態だった。
ソファの近くにも、ベッドの上にも麗はいない。
最後に麗が居たのはベッドの上だったのかシーツはぐちゃぐちゃに乱れ、うさぎのぬいぐるみがベッドサイドに落ちていた。
開きっぱなしの窓の下には獅琉の足と同じ大きさくらいの足跡。
獅琉はうさぎのぬいぐるみを拾い上げて静かに言った。
「柚木...黒葛に連絡しろ」
「え...でも...っ」
「さっさとしろ!!」
「っ、はい」
ソファに深く座り、息を深く吸って吐いてから、獅琉はこれからどうするか考えていた。
どうして麗が狙われた...?この屋敷のセキュリティを破って一番奥のこの部屋まで来て麗を拐っていくなんて簡単に出来る事じゃない...
俺に恨みがある人間なんて掃いて捨てるほどいるから何も手掛かりがない状態じゃ手の出しようもない...
何にせよ
麗を一人にするんじゃなかった。
今迄大丈夫だったからって安心しすぎてた...
「...くそ...っ」
麗、どうか無事でいてくれ...
30分程して、一人の男が獅琉の家に現れた。
「よぉ、若頭さん...困ってるみてーだな?」
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