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26-6side麗
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逃走に失敗し、隼に無理矢理着替えさせられてから、麗は黒い首輪を嵌められベッドに鎖で繋がれて、ずっとぐったりと横になっていた。
ここに来てから泣きっぱなしで頭は痛み体は怠い、先程隼に噛み付かれて出来た傷もじくじくと痛み、水分も栄養も摂っていないため最早意識もはっきりとしていなかった。
それでも隼はずっと麗の隣にいて何やら話し掛けて、時に頭を撫でたりしていた。
しーに会いたい...
麗の心にある願いはただそれだけだった。
もしも、このまましーに会えなかったら...
しーは...新しいうさぎさんを拾うのかな...?
新しいうさぎさんを抱っこしてあげて、新しいうさぎさんにちゅーして...新しいうさぎさんに「好きだよ」って言うのかな...?
僕じゃなくても...いいの...?
そんなの、嫌だよ...
でもね...しーがどうしても寂しかったら、新しいうさぎさん拾っても...僕、怒らないよ...
しーが...泣かないように...
僕、しーが世界でいちばんだいすきだから。
「しー...」
麗が囁くように獅琉の名前を呼んだのに気付いた隼は再び不機嫌そうに顔を顰める。
「れい...」
隼は口を開くが、何かが破壊される大きな音で動きを止めた。
「...れい、大人しく...してて。すぐ、戻る」
そう言って部屋を出ていった隼をぼんやりと見つめて麗は目を閉じる。
しー...僕ね、眠いの...いつもはしーの隣じゃないと眠れないはずなのに。どうしてかなぁ?さっき走ったから疲れちゃったのかな...?
ぼくね...しーに...あいたいよ...
麗の頬に一筋、涙が流れ落ちた。
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